株資金投資額10・30・100万で初心者が稼ぐ方法

株初心者が、小額での投資もできるように、株資金投資額10・30・100万円で稼ぐ方法をご紹介します。

また、現実的にいくら稼げるのか、そのためのおすすめの手法は何かをご紹介します。

失敗しないために

心配はつきもの

株初心者が心配するのは、含み損をかかえて損切りすること、株が塩漬けになること、勝てない負けること、失敗して損失をこうむること、最後は大損して退場することではないでしょうか。

また、株価が暴落したらどうしようと、いつもどこかに心配をかかえているのではないでしょうか。

でも、心配ばかりでは、株式投資など、およそリスクを伴う資産運用は出来ませんよね。

あなたは何らかの理由で、資産を運用して、いくらかでも増やしたいと思っているはずです。

しかし、実際に株式投資を始めるとなると、どうしても不安はつきものです。

ここでは、二つのことだけ確認したいと思います。

株式投資での不安には正当な不安と、誤解・無知による不安があります。

誰も分からない将来の株価にいだく不安は当たり前

株価の評価・予測は、専門家がいろいろと情報を提供してくれますが、明日の株価をピタッと当てることは、誰も出来ません。

毎朝提供される今日の株価予測でも、みなあるレンジ(範囲)で示されるだけです。

ですから、あなたが自分の持っている銘柄について、不安を感じても当たり前です。

むしろ、この株は大きく上げると過信して、しだいに下がっても持ち続け、ついに塩漬け株にしてしまうよりも、株価を謙虚に判断するには、健全なブレーキとして役立つと思います。

誤解・無知による不安は取り除きましょう

もう一つの不安は、株式投資に対する誤解・無知によるものです。

いつのまにか大損するのではないか、勝てないまま退場するのではないかという不安は、それらの大部分は、誤解・無知から来るものです。

こういう点については、以下を読んでいただくことで、取り除かれるはずです。

株式投資について、しっかりした方針を立て、しっかりした資金管理をすれば、仮に損失が出ても、最小限に抑えられます。

これから、そうした注意点にも触れながら、株資金投資額10・30・100万で初心者が稼ぐ方法をご紹介します。

おすすめ銘柄に惑わされない

株初心者がよく関心をもつのが、何を買うかです。

つまり、銘柄選びであり、その選び方です。

おすすめ銘柄」を知りたいので、本・雑誌・ネットなどで、情報を得ようとします。

株式投資をするのですから、銘柄に関心を持つのは当然ですが、そればかりに目が行くのは、それこそ失敗の元です。

これから順を追ってご説明しますので、ここでは、いきなり銘柄選びをしないこと、おすすめ銘柄に飛びつかないことを覚えておいてください。

こんな銘柄選びで失敗する !
ツイッター・SNSでおすすめ銘柄探し
ネットや新聞のニュースに飛びつく
急上昇の株に飛びつく
いずれも、銘柄を購入したら、そこが天井(最高値)で、その後急落して大損したようなことはありませんか?
儲かる株を必死に探しているときとか、損失が続いて一発逆転を狙っているときには、特に慌てて、情報に飛びつくことがあります。
とにかく、「儲かる銘柄」にばかり気を取られないで、しっかり方針を決め、冷静に対処しましょう。

「儲かる銘柄」を選ぶときの間違いは

誰でも儲かる銘柄を選びたいはずですが、ここでちょっと冷静になってください。

どれだけの期間所有したらよいかを考えていますか?

本・雑誌・ネットなどで、たくさんのおすすめ銘柄を探すことが出来ます。

しかし、それぞれ想定している期間が違います。

ある銘柄は、企業業績などから、半年・1年後には上昇しているかもしれません。

ある銘柄は、ニュースで関連する話題に乗っている旬の銘柄になり、すぐに上昇するかもしれません。

ただし、半年後に上昇が期待出来る銘柄は、それまで上がり下がりを繰り返すはずで、その間は耐えて持ち続ける「度胸」が必要です。

また、すぐに上昇が期待出来る銘柄は、みんなが飛びつくので、2~3日後には急落するかもしれません。

「儲かる銘柄」を探すときには、半年・1年後の値上がりを期待するのか、今日明日の値上がりを期待するのか、それにより、銘柄は変わって来ます。

ですから、単純に、おすすめ銘柄に飛びつかず、以下に述べる基本的なポイントをしっかり理解した上で、株式投資に取り組んでください。

株式投資で、現実的にいくら稼げるのか

書店で本を見ると、株式投資に関するものがたくさんあります。

それらの中で、個人で資産が数億円になったというものもあります。

だから、株初心者は、もしかしたら自分も稼げるかもと、大きな期待をもつかもしれません。

現実感をもって投資する

一方で、こんな記事もあります。

株式投資の雑誌ダイヤモンド・ザイのオンライン記事「株式投資で「儲けた人」と「損した人」は、どちらが多い!?2018年の運用成績や買って儲けた株&損した株など、悲喜こもごもの個人投資家アンケートを公開」です。

結果の概要は、以下のようになります。

2018年に買った銘柄で、儲かっている人はわずか22%。買値からの損益率は平均でマイナス21%と、苦戦が目立つ結果となった。

多くの個人投資家は、含み損をかかえているようです。

ですから、株式投資で稼いだ人がいる一方で、現実的には稼げない人が多数だということを、冷静に受け止めてください。

現実にどの程度稼いでいるか

では、どのくらいが現実的目標となるのでしょうか。

以下のような資料があります(個人投資家250人アンケートでわかった[儲けた人]の肖像)。

’14年に勝った全国の個人投資家250人にアンケートを実施。明らかになった「勝っている投資家像」は平均年齢49.3歳で、平均1361万8248円の資産を運用し、’14年の平均利益額は214万4071円というもの。「1300万円も運用してない」と思う人もいるかもしれないが、中央値で見ると年齢は49歳、運用額は500万円で利益額は60万円。こちらのほうが実感に近いだろう。今年、億超えを達成したデイトレーダーのむらやん氏は「利益率は12~15%ほど。今年は乱高下した難しい相場が続きましたが、日経平均の上昇を考えると十分なパフォーマンスですよね」と話す。

 

これは、2014年の相場について、個人投資家250人にアンケートした結果の一部です。

ここから、勝っている投資家でも、年間の利益率は10%台ということです。

つまり、毎月10%どころか、年間10%増えれば、好成績だということです。

株式投資に大きな夢をもつ投資家には、ちょっとがっかりする数字かもしれませんが、やはり冷厳な現実を認識して、着実にスタートすることをおすすめしたいので、敢えて述べました。

株初心者の始め方

ここでは、株式投資の始め方についてご説明しますが、おすすめ証券会社、口座開設などについては省略します。

あなたがすでに、口座開設を済ませて、いつでも売買できる状態にあることを前提にしています。

トレードに臨む方針を決める

まず、あなたが今運用できる自己資金で、どのような期間で、どの程度の利益を得たいのかを自問してください。

資金は自己の余裕資金で

株式投資は、資金が大きいほど利益も大きくなりますが、損失も同じことが言えます。

資金がたくさんあればよいですが、注意点として、必ず自己資金で行ってください。

さらに、生活等に必要な資金を除いた余裕資金で行うことが鉄則。

これだけは守ってください。

 

あなたの株式投資の目標は何か

「株で儲けたい」と漠然と期待する気持ちは分かりますが、実際に株式投資をかる場合は、おおざっぱに始めてはいけません。

株式投資の現場では、国内だけでなく、国外のプロ投資家たちがしのぎを削っています。

その中で、個人投資家は戦わなければなりません。

安易にトレードしていると、それこそ、大損して退場しかねません。

ですから、まず株式投資で何を目標とするかをはっきりさせましょう。

上で述べた稼げる現実を考慮すると、初めの目標は、お小遣いを増やす、旅行資金を作るという程度がよいのではないでしょうか。

あくまで一例なので、あなたの現実で、このようになれば少しゆとりができるというものを考えてください。

毎日稼ぎたいか、毎週稼ぎたいか、毎月、それとも ?

株投資で稼ぎたいという気持ちを現実化するために、一つの銘柄を売買する期間を考えましょう。

言い換えると、あなたは毎日稼ぎたいですか、毎週ですか、それとも毎月 ?

あるいは、もっと長い期間の中で考えている人もいるかもしれません。

それぞれの事情により、回答は違ってくるでしょう。

ただしここでは、個々人の細かい事情まで推測できないので、あなたに一つの提案をします。

 

毎週稼ぐスイングトレードがおすすめ

  • 毎日では時間的・精神的に難しい

平日の毎日、自由時間があり、体力・気力のある方は可能かもしれませんが、株初心者にはおすすめできません。

私も以前、デイトレードをしたことがあります。

勝ったり負けたりして、トータルではプラスでしたが、とてもエネルギーを消耗します。

朝9時前から画面にはり付いて、昼休みを除き、午後3時まで集中していなければなりません。

デイトレードで選ぶ銘柄は、1日の値動きが激しい銘柄から選びます。

秒単位で目まぐるしく動く株価を冷静に判断して、即座に買い、即座に売ることの繰り返しです。

株初心者は、このようなトレードにいきなり手を出さないようにしましょう。

 

  • 毎月・それ以上の期間では必要な分析が増加

毎月あるいは数ヶ月、1年単位でトレードするスタイルでは、銘柄選びのときに、評価のための分析に、いろいろな指標が必要になって来ます。

銘柄を評価するのに、チャート分析(テクニカル分析)とファンダメンタルズ分析が代表的です。

数日間でトレードを完了する場合は、主にチャート分析で済みます。

1~2週間の短期でなく、それ以上の中長期でトレードする場合には、銘柄のファンダメンタルズ分析も必要になります。

つまり、候補企業について、チャートの状況とともに、その企業の財務状況や業績状況などを調査して、判断しなければなりません。

専門家でないと難しい判断もあるので、株初心者はついつい、「おすすめ銘柄」に頼ってしまいます。

雑誌などには、多くの専門家のおすすめ銘柄が掲載されますが、百発百中の専門家などいません。

私も以前は見ましたが、当てにはできませんでした。

また、それだと、あなた自身の力がつきません

 

  • 毎月・それ以上の期間では、その間は眺めているだけ

一度銘柄を買うと、余分な資金は残らないので、新たな有望銘柄を見つけても、眺めていることしかできません。

毎日、買った銘柄の動きをハラハラしながら眺めているのは、心理的にキツイものです。

特に、予想がはずれて、買い値より下げ続けてしまったりすれば、いつ損切りしようかという心配の毎日になってしまいます。

最悪、淡い期待をもちながら、ついに塩漬け株になってしまうかもしれません。

 


  • 毎週お金が入って楽しめるのが最適

株式投資は、楽しみでもあります。

というか、個人投資家は、ゆとり資金で、楽しみながら株式投資をすることが、失敗したり、大損したりしない秘訣だと思います。

失敗とか大損の背景の中には、冷静さを保てないこと、生活資金をつぎ込んでしまうこと、一発逆転を狙ってギャンブル化してしまうことなどがあります。

楽しめるということは、ゆとりがあり、精神状態も安定していることでもあります。

もう一つ、株式投資は、実際にお金が入って来る楽しみがあります。

1~数か月後でも、確実であればよいでしょうが、リスクを考えると、1週間ごとに一度決済して、あなたの手元にお金を置くことが、現実的によいと思います。

毎週土日には、稼いだお金を加えて、新たに増えた資金で、新しい銘柄で株式投資を楽しむというスタイルをおすすめします。

 

  • 1週間のトレードなら、チャート分析で稼げる

数日から1週間程度でのトレードをスイングトレードと言います。

スイングトレードでは、基本的にチャート分析で稼げます。

ファンダメンタルズ分析は、企業の価値をしっかりと調べますが、1週間ていどのトレードでは、そのような面倒な作業をしなくても、株価の動きを分析できればよいのです。

 

  • ローソク足チャートだけで稼げる

チャート分析で稼げると述べましたが、その中でも、実際はローソク足チャートだけで稼げます。

チヤート分析には、ローソク足の他にも、MACD、ボリンジャーバンド、RSIなど、いろいろと手法があります。

しかし、そんなに手法を駆使して、複雑化する必要はありません。

ローソク足チャートだけでOKです。

もっと詳しい説明は、もう少し後で行います。

 


ここでは、このような前提で、10万円の場合、30万円の場合、そして100万円の場合で考えてみましょう。

以下では、スイングトレードで株式投資をするという前提で述べます。

10万円でいくら稼げるか

ここでは、目安の話しなので、税金とか複利を除き、とても単純化して述べます。

あくまで、イメージをつかむことが大切です。

上で述べた現実に稼いでいる人の例を参考にすると、1年で10%の利益が出れば、上出来だということになります。

10万円を投資する場合は、1年で1万円の利益が目標となります。

1ヶ月平均では約1000円と見なしましょう。

毎週トレードをすれば、1週間平均で200~300円が目標です。

 

資金 10万円
年間利益10%の場合の目標利益額 1万円
1ヶ月の目標利益額 約1000円
1週間の目標利益額 200~300円
500円銘柄100株(5万円)購入の場合

(リスク対策で半額購入)

502円で売れば、200円の利益

 

資金10万円で購入できる株はたくさんあります。

株価が100~1000円であれば、100株単位で取引できる銘柄は、1万円~10万円の範囲で購入できます。

ただし、資金枠いっぱいには購入しないことです。

少しの損失で、余裕資金がなくなります。

資金10万円であれば、購入は半分以下の資金で行いましょう。

 

10万円以下で購入できる銘柄のスクリーニング

以下のサイトを使うと、いろいろな条件で、銘柄のスクリーニングが出来ます。

試しにやってみましょう。

サイトはいろいろありますが、ここでは 株マップ.comのものを借用します。

ただし、無料で利用する場合は、結果表示は300銘柄までのようです。

ここでは、あくまで投資金額の範囲に、多くの銘柄があることを実感してもらうために、示しています。

「投資金額」は10万円以内にします。

「市場」は東証一部にします。

東証一部に限定する理由は、できるだけ安定した銘柄に絞りたいからです。

「検索」ボタンをクリックすると、結果の一覧が表れます。

たくさんあるので、確かめてみてください。

30万円でいくら稼げるか

10万円の場合と同じ前提です。

30万円を投資する場合は、1年で3万円の利益が目標となります。

1ヶ月平均では2500円となります。

毎週トレードをすれば、1週間平均で500~600円が目標です。

 

資金 30万円
年間利益10%の場合の目標利益額 3万円
1ヶ月の目標利益額 2500円
1週間の目標利益額 500~600円
500円銘柄300株(15万円)購入の場合

(リスク対策で半額購入)

502円で売れば、600円の利益

 

銘柄のスクリーニングは、上のサイトで、金額を30万円に変更すればできます。

まったくの初心者であれば、資金10万円の場合と同じように、半分の15万円までを目途にして、銘柄を選びましょう。

上記のスクリーニングを活用して、調べてみてください。

また、株取引の経験があるなら、信用取引口座を開設することができるはずです。

「はず」と述べたのは、証券会社でいちおう審査があるからです。

各社同じではありませんが、投資知識(基本的なこと)、経験(1年以上など)、資産(30万円など)といった条件を満たしていれば、開設できます。

信用取引ができると、預け入れた資金の3倍程度の取引が可能です。

しかし、リスクもあるので、2倍以内、30万円なら60万円以内での取引をおすすめします。

100万円でいくら稼げるか

10万円の場合と同じ前提です。

100万円を投資する場合は、1年で10万円の利益が目標となります。

1ヶ月平均では約1万円となります。

毎週トレードをすれば、1週間平均で2000~3000円が目標です。

 

資金 100万円
年間利益10%の場合の目標利益額 10万円
1ヶ月の目標利益額 約1万円
1週間の目標利益額 2000~3000円
500円銘柄1000株(50万円)購入の場合

(リスク対策で半額購入)

502円で売れば、2000円の利益

 

銘柄のスクリーニングは、上のサイトで、金額を100万円に変更すればできます。

30万円の場合と同様に、審査をパスすれば、信用取引が可能です。

その場合、300万円程度までの取引が可能ですが、やはりリスクを考えて、現金の2倍以内、100万円なら200万円以内としましょう。

現金だけで始めるなら、半分の50万円までです。

上記のスクリーニングで調べてみてください。

ただし、最低購入金額の高い銘柄が優良な銘柄、稼げる銘柄というわけではありません。

ここは注意しましょう。

500円の銘柄が1週間で2円上がるのか ?

上の記述で、500円の銘柄を購入して502円で売る事例をご紹介しました。

1週間で売買を完了するスイングトレードの方針で臨んだ場合に、実際に可能でしょうか。

あなたは疑問をもたれたかもしれないので、日本株での事例をいくつかお示しします。

具体的な選び方として、まず東証一部から選びます。

それは、大企業が多く、知名度や社会的信用度が高いからです。

株初心者には、値動きの激しい新興企業の銘柄はおすすめできません

さらに、東証一部の中で、出来高売買代金の大きい銘柄に絞って、それらの中から選びます。

以下は、その結果から選んだものです。

 

以下の銘柄をおすすめしているわけではありません

  • (株)フジクラ (5803)

上図は、(株)フジクラ (5803)の3ヶ月ローソク足チャートです(引用はヤフーファイナンスより。以下同じ)。

この3ヶ月で、300円台から500円程度の幅で動いています。

1週間の動きを見ると、460円位から500円近くの幅で動いています。

そして、上昇傾向にあり、1週間で2円以上値上がりしていることが分かります。

 

  • (株)大和証券グループ本社(8601)

 

上図は、(株)大和証券グループ本社(8601)の3ヶ月ローソク足チャートです。

この3ヶ月で、420円位から520円近くの幅で動いています。

1週間の動きを見ると、505円位から520円程度の幅で動いています。

そして、上昇傾向にあり、1週間で2円以上値上がりしていることが分かります。


 

以上、わずかな例ですが、しっかり探せば、500円程度の銘柄で、1週間で2円以上値上がりしているものがあることが分かりました。

ここでは、500円程度の銘柄を例にしましたが、株価が200円、300円、400円程度の銘柄に広げることもできます。

一般的に、このような株価の株は低位株と呼ばれます。

低位株とは、株価水準が低い銘柄のこと。どの程度の水準より下が低位株かという明確な定義はありませんが、近年の株価水準の場合、一般的には1単元(100株)の購入金額が10万円未満、つまり株価が1,000円程度を下回ると低位株と呼ぶことが多いようです。また、比較的多くの低位株に共通する点としては、発行済み株式数が多いなどの特徴が挙げられます。(初めてでもわかりやすい用語集)

中には業績不振で低い株価のものもありますが、業績があり安定した株もあります。

ここで選んだのは「優良」低位株です。

実は、もっと稼げる !

500円の銘柄が1週間に10円値上がりするか ! ?

前の項目で、500円銘柄が1週間で、2円値上がりすることがあることは、理解できたと思います。

しかし、あなたも気づいたでしょうが、1週間で見れば、2円どころか、10円の値上がりを期待してもおかしくありません。

上の例の(株)フジクラ (5803)では、1日の中でさえ、10円の値上がりがありました(2019年11月6日)。

1週間で2%上昇は難しくない

500円株が10円値上がりするということは、2%の上昇率ということです。

この程度の上昇率であれば、おそらく大部分の銘柄に当てはまるはずです。

参考までに、東証一部の1週間の値上がり率ランキングを見てみましょう(引用はヤフーファイナンス)(最終更新日時:2019年11月8日20時34分)。

上位トップ10は、20%以上の値上がり率です。

この集計では、923銘柄が2%以上値上がりしました。

ですから、1週間で2%の値上がりを狙うことは、難しいことではありません

1週間2%の上昇だと、10・30・100万円でいくら稼げる ?

そこで、上に示した10・30・100万円の試算表を訂正してみます。

以下は、10・30・100万円の場合ごとの資産です(税・手数料除く)。

資金の半額で購入、資金全額で購入、信用取引(現金30万円以上必要)で2倍の購入の場合です。

一つのイメージとして、受け止めてください。

 

1週間で稼げる現実的な目安

10万円の場合(リスク対策で半額購入)

500円銘柄100株(5万円)購入の場合 510円で売れば、1000円の利益

資金全額だと

500円銘柄200株(10万円)購入の場合 510円で売れば、2000円の利益

 

30万円の場合(リスク対策で半額購入)

500円銘柄300株(15万円)購入の場合 510円で売れば、3000円の利益

資金全額だと

500円銘柄600株(30万円)購入の場合 510円で売れば、6000円の利益

信用取引で2倍購入すると

500円銘柄1200株(60万円)購入の場合 510円で売れば、1万2000円の利益

 

100万円の場合(リスク対策で半額購入)

500円銘柄1000株(50万円)購入の場合 510円で売れば、1万円の利益

資金全額だと

500円銘柄2000株(100万円)購入の場合 510円で売れば、2万円の利益

信用取引で2倍購入すると

500円銘柄4000株(200万円)購入の場合 510円で売れば、4万円の利益

 

空売りを使えば、下げても稼げる

これまでは、値上がりを見込んでの購入だけに限って来ましたが、空売りを使えば、株価が下げの傾向にあっても稼げます。

空売りとは (初めてでもわかりやすい用語集)

手持ちの株式を売ることを「現物の売り」というのに対して、手元に持っていない株式を、信用取引などを利用して「借りて売る」ことを指します。株価が高く、これから下がることが予想されるときに空売りをして、その後予想通り株価が下落したところで買い戻して利益を得るものです。

 

なお、空売りができるには、信用取引口座を開設する必要があります。

詳しくは、「信用取引」とは?普通の取引(現物取引)との違いを参照してください。

数日の短期の下げでも稼げる

たとえば、ある銘柄の株価が上昇トレンドにあるとします。

もしあなたが、その銘柄を安いところで購入して持っていれば、値上がり益を期待できます。

しかし、実際の株価は、上昇トレンドにあるとしても、毎日ずっと上げ続けることはめったにありません。

すなわち、ほとんどの銘柄の株価は、上げたり下げたりを繰り返しています。

たとえば、住友化学(株)(4005)のチャートを見てください(引用はヤフーファイナンスより)。

3ヶ月間で見ると、ゆるやかに上昇トレンドのように見えます。

しかし、一直線に上昇しているわけではありません。

このような例では、下げている局面で空売りすれば、上げている局面と同じように、利益を得られます。

 

上図のように、この3ヶ月間の中で、下げの局面がいくつかあることが分かります。

それぞれの下げの局面で空売りしたらどのようになるでしょうか。

下げの始まりと終わりを正確に判断することは、プロでも出来ませんが、その間でトレードして、10円程度の値幅の利益を取ることは可能です。

本記事で推奨しているのは1週間程度のスイングトレードですから、2日~1週間で空売りして、買い戻すことで、コツコツと利益を積み重ねることが可能です。

稼ぐチャンスが2倍になる

株価は上げたり下げたりしているので、買いだけでトレードするよりも、買いと空売りでトレード出来れば、単純化すればチャンスは2倍ということです。

ただし、すべての銘柄がこのように動いているわけではないので、銘柄選びでは、このような動きの銘柄を探すことがポイントになります。

たった1銘柄でも繰り返し稼げる

うねり取りで有名な相場師朗氏は、20歳で株トレードを始めた頃、60万円の資金で、1銘柄だけ20年間トレードして、利益を20億円に増やしたそうです。


始めた頃は、空売り出来なかったので、買いだけ

その頃の具体的取引の事例から、初心者も出来る方法を徹底検証します。

1銘柄を「買い」だけで取引

取引した1銘柄とは「日本郵船」(9101)です。

これを約20年間、繰り返し売買したそうです。

以下、具体的な取引の事例について、見て行きます。

(資料は「相場師朗の株塾ライブラリー」の第55回のものですが、現在は見られません。)

 

買いだけで取引したときのチャート

以下は、買いだけで取引したときの、売買のタイミングが示されたチャートです。

 

1985

 

1985年8月から11月の日本郵船のものです。

い斜線のマークが買いポイント、が売りポイントです。

例えば、1回目は284円で買い、303円で売ったことになります。

購入時の金額は85万2000円でした(手数料除く)。

3000株買ったので、19円(303-284)の値幅を取り、5.7万円の利益です。

購入日を含めて4日でトレード完了です。

 

2回目は、294円で買い、354円で売りました(値幅60円)。

購入時の金額は29万4000円でした(手数料除く)。

この回は1000株なので、利益6万円。

なお、2回目は追加買いとして、307円、341円でも、1000株ずつ買っています。

354円で売っているので、利益はそれぞれ4.7万円、1.3万円。

 

3回目は、334円で3000株買い、355円で売りました。

21円の値幅なので、6.3万円の利益。

なお、上図では、3回目は6万円となっていますが、ケアレスミスなので、細部は神経質にならず、ここではどのように取引したかを把握できればよいと思います。

 

買い」だけでも、1年で2倍の資産に

この間の利益を合わせると、24万円です。

1回あたりで、どのくらいの投資額かを推計すると、1回目は85万2000円(手数料除く)、2回目、3回目は100万円前後です。

元々は60万円で始めたそうですが、翌年には約130万円倍増、翌翌年には約250万円に増加したと言います。

1000万円を超えたのは5年位12年位1億円超えだそうです。

この間に、信用取引が出来るようになり、空売りでも利益を得たようです。

その後、引き続き日本郵船を取引し、20年間1銘柄で20億円に達したと言います。

この間の具体的な増え方は分かりませんが、月に1~2回の取引を淡々と繰り返したそうです。


ここで関心を向けたいのは、相場氏が株取引を始めた初期の頃、具体的にどのような売買をしていたのかということです。

よくチャートを見て、考えてください。

株初心者で、資金が10万円、30万円100万円程度の方には、これが大いに参考になるはずだからです。

資金が1年に2倍ずつ増えたら ?

 

1年で2倍という数字について、あなたはどのように感じますか。

株で大儲けしたいと意気込んでいるなら、もっと何倍にも増やしたいと思うでしょう。

テンバガー(10倍株)を見つけたい、という人もいるでしょう。

しかし、これらの株はなかなか見つからないし、とてもリスキーであったり、長年の忍耐を必要とします。

それは、仕手株のように急騰する場合は、途中で買っても、仕込んだ人たちが売り抜けて、そのうちに急落してしまいます。

一方、そうでない場合は、成長株ということですが、上げ下げしながら、何年もかかって上がって行くので、その間保有し続ける精神力が続かないでしょう。

ヤフーやセブンイレブンの株を上場からずっと保有し続けた株主は億万長者のはずです。

両社とも株式分割を繰り返し、今や10倍以上の資産価値だといいます(オールアバウトの記事より)。

ですが、これらの保有は、投資家のの一つと考えた方がよいと思います。

それよりも、自分の技術・努力により、着実に毎年2倍に資金が増える方が、現実的であり、可能性があると思います。

 

10・30・100万円での試算を見直すと?

前にお示しした試算を確かめてみましょう。

500円銘柄を購入し、1週間で2%の上昇利益を得るとした場合です。

以下は、税金・手数料等を除いて、単純化したイメージです。

 

10万円では

10万円全額を投資すると、1週間に2000円の利益で、1年50週続けたとして、計10万円となり、資金が2倍になります。

実際は、毎週利益分だけ、総資金が増えていくので、しだいに買う株数を増やすことができます。

30万円では

30万円全額を投資すると、1週間に6000円の利益で、1年50週続けたとして、計30万円となり、資金が2倍になります。

実際は、毎週利益分だけ、総資金が増えていくので、しだいに買う株数を増やすことができます。

100万円では

100万円全額を投資すると、1週間に2万円の利益で、1年50週続けたとして、計100万円となり、資金が2倍になります。

実際は、毎週利益分だけ、総資金が増えていくので、しだいに買う株数を増やすことができます。


いかがでしょうか ?

現実は、毎週勝ち続けるということはあり得ません。

また、税金等で2割は引かれるので、手取りは8割程度です。

でも、1週間に平均2%得られれば、1年間で資金が2倍になるということは、あり得ない目標ではありません。

もし100万円が毎年2倍ずつ増えたら !?

この2倍という数字、もし複利で運用したら、数年後にはとてつもない数字になります。

100万円が毎年2倍ずつ増えたら

1年後 200万円

2年後 400万円

3年後 800万円

4年後 1,600万円

5年後 3,200万円

6年後 6,400万円

7年後 1億2,800万円

もちろん、これはあくまで計算上の数字であり、実際は、税金(約20%)や手数料が引かれます。

ここで注目してほしいのは、2倍という数字は、利益を消費せずに投資に回せば、とても大きな利益となることを再認識することです。

例えば、100万円の元金で取引し、毎月10万円の利益を得れば、1年で120万円。

税金・手数料を除いて、100万円弱が年間の所得です。

つまり、1年間で約2倍です。

もっとも、実際は、毎月約8万円(税・手数料抜き)を投資に回せるので、投資できる資金は漸増します。

2か月目は約108万円、3か月目は約116万円、4ヵ月目は約124万円、・・・・・、11ヵ月目は約180万円、12ヵ月目は約188万円。

ですから、毎月10万円の目標達成が、より楽になります。

複利運用すれば、2年目は約200万円を元金としてスタートとなります。

 

株初心者は現実的な目標設定で

ただし、これらもあくまで計算上の数字。

毎月勝ち続けられたらという話ですから、現実的には、初心者には無理な数字です。

ですから、1年に2倍になるという目標は、相場師朗氏のような技術のある投資家には可能であっても、初心者は立てないことです。

このような現実を考えると、相場師朗氏が初期に、1年間で資金を2倍に増やしたという実績は、とても大きな実績ということも出来ます。

その手法について、さらに検討しましょう。

売買のタイミングを学ぶ

相場氏の事例に戻ります。

ここで、株初心者にとって大切なのは、買いだけしか出来ない状態、資金が100万円程度までの場合でも、しっかりと売買タイミングを判断できれば、利益は得られること、そして資金を1年間で2倍に増やすことが可能だということです。

そのために、相場氏の例示から、売買タイミングを学ぶことが肝心です。

相場氏の説明によると、ポイントの一つは、株価の5日移動平均線との関係を見ることです。

3回の取引では、5日移動平均線を超えた時点が、買いのポイントです。

なお、2回目では追加買いがあります。

説明がないので推測ですが、前の高値を超えた、5日移動平均線を割らずに陽線となったなどを加味していると思われます。

売りのポイントは、ある程度の上昇後に、陰線が2本出た、上髭のついた陰線が出た、5日移動平均線を陰線で割ったなどが判断基準のようです。

注意して見たいのは、2回目では、途中で陰線が3本出ています。

しかし、この段階では売っていません。

これは、説明がありませんが、相場氏の他の場面での教えを活用すると、株価が5日移動平均線の上にある時は、まだ売り時ではない(慎重に様子を見る)ということだと思います。

売買タイミングの判断指標はこれだけではありませんが、ここで強調したいのは、5日移動平均線と株価の関係を徹底的に研究するたげでも、利益をえることが可能ではないかということです。

投資家は、投資判断の材料として、たくさんの情報、指標を見ようとしますが、もっとも基本的な指標から徹底的に研究することを、まず出発点とすることです。

10・50・100万円なら1銘柄から

相場氏の事例で見たように、10・30・100万円の資金で株取引を始めるには、複数銘柄に分散投資するよりも、まず1銘柄に集中投資することが効率的だと思います。

複数銘柄への投資は、リスク管理としてよく推奨されますが、毎日複数銘柄の情報を見たり、保有して管理するより、1銘柄に集中して株価の流れを見極める方が、精神的プレッシャーも失敗も少ないと思います。

1銘柄を徹底的に究めることです。

株初心者はまず「買い」から始める

ここまで、主に相場師朗氏の体験をご紹介しました。

相場氏はその後、さらに資金を増やしているそうです。

ただし、その後の投資では、「買い」だけでなく「売り(空売り)」も活用しました。

経験上、株価は徐々に上げますが、下げるときは大きく下げることがあります。

「買い」だけで参入した個人投資家は、大損しますが、「空売り」が出来ていれば、逆に大儲けします。

私も近年は、「売り」も活用して、一定の利益を得ています。

例えば、以下は、売りでエントリーして、翌日に買い決済した事例です。

1日で29万円の利益でした。

この時は、約1000万円を信用取引で使いました。

ただし、信用取引は資金の約3倍まで使えるので、実際の資金は半分以下でした。

これを、株初心者の方に当てはめると、信用取引の口座があるとして、10分の1の約100万円分を空売りすれば、1日で2万9000円の利益を得られたということです。


ただし、初心者の方は、まず「買い」で十分に経験を積むことをおすすめします。

初めのステップは、あれもこれもと手を出さずに、買いで利益を得られるように、経験を積むこと。

一点集中が大切です。

「買い」で利益を得られるようになれば、「売り」でも得られます。

そのためには、チャートを読む訓練が何よりも肝心ということ。

初めからプロのような株式投資は期待してはいけないし、出来ません。

プロは個人投資家と比較できない情報を持っているし、資金量も違います。

また、仕手株のように、株価が操作され、投機の対象となる株もあります。

そのような被害に合わないように注意してください。

教材で練習したいなら

それでは、初心者が株を始めるには、どのようにしたらよいか。

これまでのご説明で、もしあなたが理解されたなら、もちろん独力で練習することも可能です。

ぜひ、チャレンジてください。

おすすめ教材を探すなら

あなたがもし、内容の理解はできたけど、実際にどのようにトレードするのか不安だという場合は、やはり、しっかりした教材で学ぶことが大切です。

教材は、これまでの考え方・方法に合うものをおすすめします。

といっても、実際に探すと、意外にありません。

現時点でおすすめできるのは、上記の相場師朗氏の教材です。

ご関心があれば、別の解説記事をお読みください。

または、公式サイトをご覧ください。

あなたのご成功を、心から祈っております。

 

 

 

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